2024.02.19

UGC動画で、アプリのインストール数は3.5倍に!
AViCがこだわるインフルエンサー活用広告におけるPDCA
〜株式会社タイトーのCre Tech Force活用事例〜


写真左から
インフルエンサー・コスプレイヤー 猫田 あしゅ 様
株式会社タイトー EB事業本部 プロモーション課 山内 貴博 様
株式会社AViC 第1マーケティングDX本部 営業3部 / 部長 梶 賢、コンサルタント 小野寺 皓太

株式会社タイトー様では、本物のクレーンゲームをオンラインで楽しめる
タイトーオンラインクレーン(略称タイクレ)」を展開されています。同サービスのアプリ集客では動画広告を活用されており、クリエイティブの勝ちパターンを模索するなかでAViCにご相談いただきました。

AViCからはインフルエンサーを活用したSNSでの動画広告を提案。AIの力でクリエイティブを定量分析するCre Tech Force(クリ テク フォース)を活用し、PDCAを回したところ、アプリのインストール数は4か月で3.5倍と急伸しました。

タイクレのプロモーションを担当する山内様に取り組みや満足度を、インフルエンサーとして動画制作にご協力いただいた猫田あしゅ様にその舞台裏を、AViC担当者に効果創出のポイントを聞きました。

【ご支援前の課題】
・アプリ集客に動画広告を活用しており、クリエイティブの勝ちパターンを模索

【ご支援後の成果】
・Cre Tech Forceを活用してクリエイティブのPDCAを回し、勝ちパターンを見える化
・インフルエンサーを活用したUGC動画で、アプリのインストール数は4か月で3.5倍に急伸

 

オンラインクレーンゲーム「タイクレ」独自の勝ちクリエイティブを追求したいと、AViCに相談

―貴社の事業内容と、ご担当の商材について聞かせてください。

山内:タイトーではアミューズメント施設「タイトーステーション」の企画や運営、ゲーム開発、アミューズメント機器の開発・製造、アミューズメント施設向けの景品開発や生産など幅広く事業を展開しています。

その中で私が担当しているのは、タイトーオンラインクレーンゲーム、通称「タイクレ」のプロモーションです。タイクレはスマートフォン、PC、タブレットで本物のクレーンゲームを24時間いつでもプレイできるサービスです。

―タイクレのプロモーションは、これまでどのように展開してきたのでしょう。

山内:Web広告、動画広告を中心にテレビCM、SNS、インフルエンサータイアップなどを展開してきました。現在もどうすればもっとタイクレというサービスに興味関心をもっていただけるかを考え、訴求の工夫と配信手法の試行錯誤を繰り返しています。

―動画広告の課題感と、AViCにご依頼いただいた経緯を聞かせてください。

山内:動画は尺が長いので、どの部分が視聴いただいたお客様に訴求できていたのかがわかりづらいんです。他社も似たようなサービスを展開しているので、いかにタイクレ独自の価値を訴求して、勝ちパターンを見つけていけるかが課題でした。

AViCさんのことは、紹介で知りました。どんな企業にも実直に伴走し、運用面でのノウハウをしっかり提供いただけるという評判を聞いてご相談し、お願いすることにしました。
 

インフルエンサー広告をCre Tech Forceで分析し、見えてきた勝ちパターン

―AViCからはどのような提案をしましたか。

梶:これまでタイクレの動画広告はGoogle、Yahoo!での配信がメインでしたが、 新規顧客へのリーチにTikTokやInstagramなどは欠かせません。特にインフルエンサーを活用することで新しい顧客層にリーチできると考え、インフルエンサーを活用したSNSでの動画広告をご提案しました。

具体的にはタイクレという商材とのマッチ度が高く、フォロワー属性から相性の良さそうなインフルエンサーをリストアップ。TikTokで150万人ものフォロワーを抱える知名度の高い方の影響力を使うだけでなく、猫田あしゅさんのようなフォロワー数は5万人規模と、まだTikTokでの知名度は高くないものの、キャラクターとしてタイクレに合う様々なインフルエンサーを見つけてアサインし、広告効果をしっかり出せるようにプランニング・制作しました。

配信後はAIの力でクリエイティブを定量分析できるCre Tech Forceを活用。効果の良い動画と悪い動画の差分がどこにあるのかを分析しました。
 

4人のインフルエンサー動画を分析し、効果創出のポイントをオリエン

小野寺:Cre Tech ForceではAIが動画の中身がどういった要素で構成されているのかを分解、それぞれが広告的な意味合いで何を表現・訴求しているかを判定しカテゴライズします。動画の構成比を定量的に可視化することができるのです。猫田あしゅさん起用前に配信した4人のインフルエンサー動画を比較したところ、効果の良い動画と、悪い動画の差分が明らかになりました。

効果の良い動画ではタイクレのプレイ画面やスマホと連動して動く実際のクレーンゲームの機械の構成比率が高く、効果の悪い動画ではインフルエンサー自身が動画に占める割合が高いことがわかりました。

また、シーンをコマ割りした情報を時間軸で比較してみると、効果の良い動画では「本物のクレーンゲームがオンラインでいつでも遊べる」とサービス内容を冒頭の5秒以内でしっかりと伝えている、という特徴も見られました。

分析結果を元に、猫田あしゅさんには
・冒頭でサービス内容を伝えてほしい
・サービス画面やクレーンゲーム機の構成を多くしてほしい

と要望し、動画制作をお願いしました。
 

オリエンを踏まえ、インフルエンサー独自のセンスで動画を制作

―AViCからのオリエンを受け、猫田あしゅさんはどのような点にこだわって動画を制作しましたか?

猫田:AViCさんからは、押さえるべきポイントを入れれば、自分の考えや色も存分に入れ込んでいいと言っていただけたので、自分なりに色々考えて臨みました。
TikTokへの投稿は冒頭でインパクトのある動画ほど視聴率が伸びるので、今回も第一印象でインパクトが残せるよう意識しました。私自身がコスプレイヤーなので派手な髪色のウィッグを付け、タイトーさんのサイバーなイメージから猫耳のヘッドフォンを装着しました。

また実際にタイクレをプレイして個人的に「いいな」と感じた3つのポイントを盛り込みました。

・前からも横からもクレーンの位置を確認できる
・プレイ時間内であれば何度でも操作できる
・アシスト機能を活用すると、景品を取りやすい場所に調整してもらえる

音声はアフレコでアニメっぽい話し方にして、ゲーム好きなユーザーが楽しめる動画を意識しました。フォントもタイクレカラーの赤と白にしたり、ポップな字体で文字を動かしたりと、細かい点でもタイクレとの親和性にこだわりました。

 

Cre Tech Forceで定量データから効果差の要因を分析

―猫田あしゅさんの動画広告の効果はいかがでしたか。

小野寺:猫田あしゅさんともう1名のインフルエンサーに、同じオリエン内容で動画を作ってもらったのですが、猫田あしゅさんの方が効果が良いという結果になりました。Cre Tech Forceで分析したところ、その差分が明らかになりました。

・猫田あしゅさんの動画では、「家にいながらクレーンゲームができる」ことをファーストカットで伝えている
・一方でCVRの低い動画では、インフルエンサー自身にスポットを当てたファーストカットになっている
・加えてCVRの低い動画では「インドアの私が…」という表現の前置きの後に、クレーンゲームの実機を多く見せる内容になっている

ここから以下のような仮説を立てました。
・冒頭でユーザーが齟齬なくサービス内容を理解できることが大切
・アテンションが強すぎたり、見方によって違う解釈ができてしまう表現は、サービス内容を正しく理解させることができず、結果ユーザーの期待値とズレが発生してしまう

分析結果と仮説を猫田あしゅさんに共有し、さらなる改善に向けて追加で2本の動画制作をお願いしました。「家にいながらクレーンゲームができる」という訴求をより強化したお家にフォーカスした動画と、「サービス特徴を臨場感を持って伝える」ことをより強化した、現場レポーター風の動画の2つのパターンで依頼しました。細かな表現は猫田あしゅさんにお任せし、自分色を出していただきました。

 

インフルエンサーが初めて目にした、動画広告の分析結果。「訴求ポイントが明確で、迷うことなく制作できた」

―猫田あしゅさんはAViCからのオリエンをどのように受け止めましたか。

猫田:1回目の動画がどういう結果だったのか、具体的にどんなポイントや表現が良かったのかを分析結果をもとに共有いただいて驚きました。

今まで受けてきた案件では、「2本目も同じ感じでお願いします」と大雑把な依頼が多かったので(笑)。私自身もどこがターゲットに刺さったのか確信を得られないまま、自分なりに仮説を立てて作るしかありませんでした。

今回はAViCさんから具体的なフィードバックを受け、私の方で絵コンテを制作し、提出しました。AViCさんから「この要素を付け足したい」とか、「ここは修正したい」と事前に要望をもらっていたので、他社と比較して圧倒的にリテイクが少なく済んだことも印象的でした。

―インフルエンサー視点でも、Cre Tech Forceの定量分析が大いに役立ったのですね。

猫田:そう思います。

梶:インフルエンサー独自の個性を引き出すため、あまりクリエイティブに口を出さない代理店も多いようですが、それだとなかなか効果が出ません。実際、「インフルエンサー動画は効果が出ないのでやめました」という広告主の声もよく耳にします。

私たちはアサインからクリエイティブの企画までしっかり入り込み、何が良かったのか悪かったのかの仮説を言語化して一緒にPDCAを回すようにしています。効果に跳ね返る動画を作るには、インフルエンサーの知名度やノウハウに、当社の持つナレッジを掛け合わせることが大切だと考えています。

例えば、Instagramでは情報収集目的で閲覧しているユーザーも多く、サービス内容や訴求点をストレートに表現して伝えることが有効な手段なのですが、TikTokではエンタメ性を求めて閲覧しているユーザーが多いため、伝えたいことを”恋愛”や”オタク”などのネタと絡ませながら表現することで、動画の視聴・その後のアクションに繋がりやすくなります。
ネタが面白くて興味を引けば、未だフォロワー数が少ない方であっても多くのユーザーに視聴してもらうことができるのです。

一方で、多くのフォロワーを抱えているインフルエンサーの場合には注意も必要です。知名度が高いが故に、ユーザーがそのインフルエンサーのコンテンツに期待するバイアスがあるので、いつもの投稿動画と同じテイストで始めつつ後半に広告要素を入れ込むと、ユーザーが広告であると解ったタイミングでシラケてしまうのか、アクションに繋がらないということが起きます。
そのため、アクション数を最大化させるには、あえて冒頭に広告であることを伝えてしまうことが勝ち筋だったりします。

このように各プラットフォームの特性に合わせるだけでなく、アサインするインフルエンサーの持つ特性も掛け合わせてプランニングに落とし込むことを意識しています。
 

第二弾の動画広告でさらにインストール数は1.5倍、CPIは17%改善

―猫田あしゅさんの2回目の広告効果はいかがでしたか。

小野寺:インストール数を1.5倍と大きく伸ばすことができました。

インストール単価も17%改善。第一弾の広告効果も十分よかったのですが、Cre Tech Forceの分析結果を踏まえてさらに効果を改善することができました。

―猫田あしゅさんご自身も、広告による反響は感じましたか?

猫田:そうですね。今回、広告をきっかけに私のことを知ってくださる方が増えたと感じています。「タイクレの動画を見てフォローしました」とか、「タイクレの広告に出ていましたよね?」とコメントをいただくことが増えたのが嬉しかったです。

梶:猫田あしゅさんが冒頭のアテンションを作り込んでくださったことも功を奏し、猫田あしゅさんのフォロワーのみならず、TikTokに居るタイクレのターゲットとなるユーザーに広くリーチできたからこそ得られた広告効果だと思います。
 

Cre Tech Forceの分析力とAViCの伴走力に今後も期待

―今回のインフルエンサー活用広告におけるPDCAを通じて、どのような効果が見られたんでしょうか?

梶:今回、インフルエンサーを活用したUGC動画によって、アプリのインストール数は4ヶ月で3.5倍と大きく伸ばすことができました。

―タイトー社内では、一連のプロモーションによる成果をどのように評価いただいているのでしょう。

山内: かなり効果が良かったと認識しており、社内では高く評価しています。インフルエンサー動画の勝ちパターンも見えたので、現在も引き続き積極的に出稿しています。

― Cre Tech Forceを活用するメリットをどのようなところに感じましたか?

山内:動画広告は尺も長く、どこが良かったのかを言語化するのが難しいですよね。その点、Cre Tech Forceではクリエイティブを定量的に細かく分析し、効果差を生み出したポイントを可視化してくれます。そこから次のプランニングへの示唆が得られる点に良さを感じています。

特に社内では上層部に対して、何かしらの説明や共有が必要です。その際も、説明材料として活用できる。信頼できるサービスだと感じています。

― 今後の動画広告の展開や、AViCとの取り組みの展望について聞かせてください。

山内:AViCの皆さんの伴走力には日々、助けられています。いつもクイックに対応いただけますし、フットワークも軽い。動画広告のクリエイティブ制作では、倉庫のカットを入れた方がいいのでは?とご提案いただき、すぐに秦野にある倉庫まで撮影に来ていただきました。

これまではこちらがお渡しした素材で制作されることが多かったのですが、AViCさんはアイディアも豊富でアドバイスも的確にしていただけるので、私達への向き合い力、伴走力を頼もしく感じています。またWeb広告という領域にとどまらず、いかに売上に寄与するか、広義のマーケティングという視点で向き合い、提案いただける点にも良さを感じています。

おかげさまで、タイクレは今年で6周年を迎えます。これからもより多くのお客様に、安心して楽しんでいただけるよう社内一丸となってサービスの向上に努めています。そのサービス内容をお客様にお届けできるようAViCさんと連携して、プランニングいただいています。「オンラインクレーンゲームといえばタイクレ」と想起していただけるよう、AViCの皆さまには引き続きサポートをお願いしたいですね。

<取材・文=藤井恵>

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