2024.07.11

ZENBが事業成長のパートナーにAViCを選ぶ理由

写真左から
株式会社ZENB JAPAN 株式会社 Mizkan Holdings ダイレクト戦略グループ マネージャー 松永 友貴 様
株式会社AViC 第1マーケティングDX本部 / 本部長 町田 和哉、コンサルタント 飯島 里奈

株式会社ZENB JAPAN(以下 ZENB)様では、ウェルビーイングなあたらしい未来の食生活の提案を目指し、黄えんどう豆で作られたグルテンフリーのゼンブヌードルゼンブブレッドをはじめとする食品のDtoC事業を展開されています。
事業拡大のパートナーを探すなか、AViCにご相談いただきました。AViCでは以後、3年に渡りデジタルマーケティングのご支援をしており、リスティング広告では獲得効率を維持しながら、件数を大きく伸ばすことに成功しました。
AViCにご依頼いただいた経緯やZENBのマーケティング活動の変遷、ご支援に対する感想を同社の松永様に伺いました。

【ご支援前の状況】
・立ち上げ期から拡大期へと事業フェーズが変わったが、事業フェーズの変化に代理店が対応しきれていなかった
・WEB広告は獲得効率のみを重視する運用から抜け出せていなかった
・スピード感のある事業成長のため、件数最大化を目指す運用にシフトしたかった
 
【ご支援後の成果】
・AViCに切り替えてから2ヶ月で、以前と同水準のCPAを維持しながら、獲得件数は2倍に
・定期購入サービスのリリース前は、都度購入と定期購入でABテストを行い、商品ラインナップや広告メッセージをチューニング。目標とする成果をクリアし、定期購入への舵きりがスムーズにできた
・新商品「ゼンブブレッド」をリリースする際は、AViCとの合宿でWEB広告におけるコミュニケーション設計を壁打ちしたことで、スタートダッシュがきりやすく、その後の意思決定がスムーズになった
 

ミツカングループの強みを活かし、新しい食生活を提案するZENB。事業拡大のパートナーを求めてAViCに依頼

―ZENBではどのような事業を展開していますか。

松永:私たちZENB JAPANはミツカングループの強みを活かして「おいしいとカラダにいいをひとつに」をコンセプトに、ウェルビーイングなあたらしい未来の食生活を提案しています。

具体的には食品のDtoC事業を展開しており、主要商品にはスーパーフードの黄えんどう豆で作られたグルテンフリー麺「ゼンブヌードル」があります。2023年度からは、同じく小麦粉不使用で、黄えんどう豆から作られたパン「ゼンブブレッド」の販売にも力を入れています。

―AViCに依頼いただく前は、どのようなプロモーションを行っていましたか?

松永:ゼンブヌードルの発売前は、「ゼンブスティック」というスナック系の商品を中心に展開しており、事業も立ち上げに近いフェーズでした。広告代理店も立ち上げ期に強いところにお願いしていたのですが、ゼンブヌードル発売を機に、広告予算が増額。ビジネスのフェーズが大きく変わりました。
 
事業拡大に向けて新しく代理店を開拓する必要を感じ、何社かお声がけをした中の1社がAViCさんでした。

―AViCにご依頼いただいた決め手は何でしたか?

松永:提案のクオリティが高かったのはもちろんですが、それを誰が実現してくれるのかが重要です。AViCさんはフロントの担当者はもちろん、運用をするのはどんな人で、なぜその人がアサインされたのか。経歴やケイパビリティを事前に細かく開示してくれました。
 
こういう人たちなら提案内容を実現できるだろう、信頼してお任せできるだろうと感じたことが最後の決め手になりました。
 

代理店をAViCに切り替え、2ヶ月目にはCPAをクリアしつつ獲得件数が2倍に

―依頼を受けて、AViCではどのような取り組みをしましたか?

町田:事業フェーズが変わり、件数を大きく伸ばしたいというのが最初のご要望でした。これまでの広告効果を確認したところ、獲得効率は良いのですが、件数が伸びていなかった。
 
ZENBさんの商品は健康志向の人、ダイエットをしたい人、筋トレをしたい人…様々なカテゴリーに刺さる反面、各カテゴリーには強い競合がいて戦い方が難しい。実際、新しいカテゴリーに挑戦はしていたのですが、競合が多く獲得効率が悪化。なかなか件数を伸ばせていない状況でした。
そこで、新しいカテゴリーで最適解を見つけるためにどうPDCAを回せばいいのか。細かい設定含めてご提案し、取り組みがスタートしました。
 
確度の高いカテゴリーから少しずつ手を広げ、効率の見合う範囲で件数を積み上げた結果、当社にお任せいただいてから2ヶ月目には許容単価をクリアしながら、件数を2倍に伸ばすことができました
 
松永:ZENBはミツカングループの新規事業で、事業計画も野心的な数字を目標にしています。広告効果の改善は、事業目標の達成に大きく寄与してくれました
 

定期便への挑戦。WEB広告での手応えが、意思決定の背中を押してくれた

―好調なスタートダッシュをきれたようですが、その後はどのような取り組みをしてきましたか?

松永:事業上、大きな転換点だったのが、販売形態を都度購入から定期購入へ切り替えたときでした。

食事は1日3食、365日食べるもの。生活者の食シーンにZENBが入り込むには習慣化が肝になる。そこで考えたのが定期便です。生活者の視点でも、通販で都度注文・購入するのは手間もかかりますし、ビジネス的にも定期便の方がスケールします。
 
ただ「定期便」と訴求されると、購入の心理的なハードルが上がり、広告のCVRは悪化します。このトレードオフをどこまで許容できるか。価格設定や対象商品のラインナップはどうすればいいのか。AViCさんと様々なABテストを実施してPDCAを回しました。
 
町田:都度購入と定期購入ではニーズが異なるので、これまでとはコミュニケーションの仕方も変える必要があります。定期便の申し込みを最終CVにした時、ユーザーコミュニケーションはどうあるべきか。広告クリエイティブやLPを見直し、ABテストでPDCAを回しながらCPAの許容範囲を探っていきました。
 
松永:最終的には、私たちが目標とするCPAのラインをクリアしながら、件数も目標水準まで獲得することに成功。確かな手応えを感じ、これなら事業として定期購入に舵をきれそうだと、意思決定の背中を押してもらいました
 

新商品「ゼンブブレッド」の発売。AViCとの合宿で、WEBプロモーションの軸が定まった

―その後ゼンブブレッドを発売し、2024年の1月からは広告も積極的に展開されていますね

松永:日本で広く食べられているパンをあたらしくしたいと、企画・開発に約4年を費やして生まれたのがゼンブブレッドです。パンはヌードルと違って、調理の必要がない。誰でも封を切れば手軽に食べられます。「食シーンのゼンブに取り入れていただきたい」という想いから誕生した商品です。
プロモーションは今年の1月から展開し、最近ではテレビCMも含めて展開しています。特にWEBプロモーションにおいては、AViCさんと密にコミュニケーションを取りながら、誰に何を伝えるべきか、メッセージを研ぎ澄ませていきました
 
町田:そうでしたね。検索マーケット周りで、私たちが取れるデータをできる限り集めて事前にお持ちしました。例えば、健康志向の人やダイエットをしている人は、どんなキーワードで検索をしているのか。競合商品には、どんなキーワードで流入しているのか。
ゼンブブレッドが打ち出したいことと、世の中の検索ニーズを踏まえると、どんなニーズに対して何を訴求すればいいのか。半日程、合宿という形で膝を突き合わせて議論させていただきました。

―議論を通して、新しい気づきはありましたか?

松永:競合商品のことは開発段階からもちろん意識していましたが、彼らがどのように集客し、広告の中で何を訴求しているのか。生活者に何が刺さっているのかまではイメージできていませんでした。
 
AViCさんが調べて提示してくれたことで、ゼンブブレッドは何を差別化ポイントに、どう戦っていくべきか。踏み込まない方がいい領域はどこなのかが明確になりました。結果としてスタートダッシュがきりやすく、その後の意思決定もしやすくなりましたね。ユーザーコミュニケーションに深みも出せたと思います
 

ZENB事業はまた次のステージヘ。話題作りからAViCと一緒に取り組みたい

―直近で注力している取り組みはありますか?

松永:これまではニーズの顕在化したターゲットに広告や商品を届けるマーケティングを展開してきました。直近では、まだニーズの顕在化していないミドルファネル、アッパーファネルに向けたマーケティング活動にも注力しています。
テレビCMを打ったり、リアルイベントとしてキッチンカーで出店したり。こうしたマーケティング活動が、認知や獲得にどれくらい寄与したのか。業界内でも、明確な計測方法はまだ解明できていません。
 
その中で私たちは、「テレビCMがどれくらい検索行動に跳ね返っているか」「指名検索がどれくらい増え、CVRはどれくらい改善したか」「その受け皿は万全の状態になっているか」といったことを、AViCさんと連携しながら計測とモニタリングに努めています。
これまで話題づくりはリアルな場で行い、WEB広告の配信やLPなど受け皿の部分をAViCさんにお願いしてきましたが、今後は話題作りも含めて一緒に取り組めたらと考えています
 
飯島:ありがとうございます。直近ではYouTubeなど、少しずつ新しい媒体にもチャレンジさせていただいていますよね。
 
リスティングやディスプレイは、引き続き獲得効率を大切にしながら、新しいターゲットにリーチする取り組みもご一緒できたら嬉しいです。
 
 
 
 

スピード感・専門性・事業成長への貢献。AViCを事業成長のパートナーに選ぶ理由

―改めてこの3年間、AViCをパートナーとして選んでいただいている理由は何でしょうか?

松永:理由は大きく3つあります。1つ目はレスポンスの早さ。問い合わせをするとすぐに返答をいただけるので、何かあったらまずAViCさんに相談しています。
広告運用において、レスポンスの早さはとても大切です。特に昨今はSNSで突然バズることがある。突発的な対応が必要な時も、機会損失を最小限に抑えられるよう、すぐに対応してくれるんです。
 
飯島:スピード感は日頃から大切にしています。インフルエンサーがSNSで紹介をしたら即日、遅くても翌日には対応するよう徹底しています。対応を先延ばすと検索ボリュームも下がってしまうので、スピード感のある対応は染み付いていますね。
 
松永: そう思います。2つ目の理由は、専門性の高さです。私は前職で広告代理業に携わっていたので、広告領域のことはある程度理解しているつもりですが、それでも昨今のプロダクトの進化には追いつけていない部分もあります。
その点、AViCさんは新しいプロダクトや機能に関する情報もいち早く抑えている。「この機能はこう使うと効果的です」とベストプラクティスやTipsまでお持ちなので頼もしく感じています
 
3つ目は本当に当社の事業成長を考えてくださっている点。例えば、ゼンブブレッドのプロモーションについて議論していたときのことです。
「このキーワードはSEOで、このキーワードは競合があまりいないのでリスティングで攻めましょう。このキーワードはSEOで攻めるのは難しく、リスティングでも効果が期待できないので、Amazonと楽天を最適化してください。」と言われたんです。
SEOとリスティングはAViCさんにお願いしていますが、Amazonや楽天は全く関係がない。当社がAmazonや楽天で打ち手を打っても、AViCさんの売上にはなりません。それでも「ここはAmazonで狙った方がいい」と、当社の事業が成長するために必要なことは何であれ、提案してくれる。
 
自分たちに利のある提案しかしなかったり、強引に広告出稿に誘導する代理店さんもいるなか、AViCさんは違うんです。
代理店として目先の売り上げを追い求めるのではなく、クライアントの事業拡大を成功させることで自分たちのビジネスも成功させる
一見当たり前のようですが、これを現場に浸透させるのはとても難しいことだと思うんです。
 
AViCさんは商業主義だけに走らず、ZENBの事業拡大のために伴走してくれる。だからお付き合いを続けています。
 

町田:ありがとうございます。お客様の事業が成長しないことには、私たちの介在価値はないので、必要な情報は何であれ、還元すべきだと考えています。
 
2023年のゼンブブレッドの発売から、ZENBさんの事業フェーズはまた変わってきました。これまでとは違う戦い方が必要だからこそ、私たち自身がさらに成長をしないと、ご要望に応えられなくなってしまうのではないかという危機感も感じています。
 
今後も日々アップデートし、幅広いソリューションでZENBさんの事業成長に貢献していきたいです。
本日はありがとうございました。
 
 
<取材・文=藤井恵>

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